世界遺産の下鴨神社と糺の森|縁結びやラグビーゆかりの境内社も人気

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こんにちは、左京区在住のライター、まるきょうこです。

最近、朝のうちに京都市内をお散歩してさまざまなコースを楽しんでいます。京都に住むと、お散歩やウォーキングが観光になってしまうからすごいですね。

今回はそのなかでも贅沢なお散歩スポット、世界遺産の下鴨神社と糺の森をご紹介します。

世界遺産に登録されている下鴨神社

下鴨神社は、京都市左京区にある神社です。参道までは京阪線出町柳駅から10分ほどで到着します。

下鴨神社の正式名称は「賀茂御祖神社(かもみおやじんじゃ)」で、平成6年に「古都京都の文化財」の一つとして、日本で5件目の世界文化遺産に登録されました。

創建時期は明らかではありませんが、紀元前90年頃にはすでに社殿があったという説もあり、古代から存在する神社です。

下鴨神社境内に広がる太古の原生林・糺の森

糺の森に囲まれた参道を歩いて行きます。下鴨神社の魅力といえば、境内に広がるこの糺の森。山奥でもないのに、これだけの自然に囲まれた神社は珍しいのではないでしょうか。世界遺産にはこの糺の森を含めた境内全域が指定されています。

参道の右手にある森では発掘調査も行われ、古代の小川が復元されたり、平安時代に造られたとみられる祭壇が発見されたりしています。森のなかは散策できるよう整えられていますが、歩く人は少ないので、参道が混雑しているときにも静かに森の風景を楽しめておすすめです。

下鴨神社のご祭神とご利益

下鴨神社は元々は、上賀茂神社(賀茂別雷神社)とセットで「賀茂社」と呼ばれ、賀茂氏(鴨氏)の氏神として祀られていました。

祭神は、賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)と、玉依姫命(たまよりひめのみこと)。両者は父と娘の関係です。また上賀茂神社の祭神・賀茂別雷命とは、賀茂建角身命が祖父、玉依姫命が母にあたります。賀茂建角身命は、八咫烏の化身ともいわれているそうです。

手水舎は、賀茂建角身命が天鳥船(あめのとりふね)に乗ってやってきたという伝説に基づき、舟形の磐座石で造られています。

下鴨神社のご利益は、賀茂建角身命が古代の京都を守護してきたことにより、国家安穏や世界平和といったスケールの大きなものから、厄除けや交通安全なども祈願できるそう。また、玉依媛命の結婚や出産にまつわる伝説から、縁結びや安産のご利益もあるとされています。

貴重な文化財が集まる下鴨神社の境内

下鴨神社の境内にある建物のうち、31棟が重要文化財に指定されているそうです。ほんの一部ですがご紹介します。

まずは楼門。高さ13メートルの楼門は、下鴨神社の代表的な建築です。左右に伸びる回廊も立派で威厳がありますね。

楼門をくぐると境内の中央に現れるのが舞殿。こちらは葵祭の重要な儀式が行われる場所だそう。

本殿の前にある四脚中門は、切妻造の檜皮葺。厳かで落ち着いた雰囲気です。

そして国宝である二つの本殿(東殿・西殿)の前にあるのが幣殿(へいでん)。幣殿とは、神さまへのお供え物をささげる社殿だそうです。参拝者ならお賽銭ですね。

西殿に賀茂建角身命、東殿に玉依姫命が祀られているので、それぞれにご挨拶する気持ちで参拝しましょう。

下鴨神社の境内社

ここからは、下鴨神社の境内にある摂社・末社をご紹介します。境内社もかなりたくさんあるため、いくつか見どころをピックアップしました。

干支を守護する言社

まずは言社。本殿の周りに並ぶお社で、1つから2つの干支ごとに分かれています。祀られているのはすべて大国主命の別名だそう。本殿を参拝してから、自分の干支のお社でお参りするのが流れのようです。

瀬織津姫を祀る井上社(御手洗社)

井上社は、穢れを祓う女神さま・瀬織津姫を祀るお社で、本殿の東側にあります。

神さまが通る「輪橋」と「光琳の梅」と呼ばれる梅の木。その手前の橋を渡ると井上社です。

井上社の前には、下鴨神社の神事に使われる神聖な御手洗池があります。夏には、池の水に足を浸して無病息災を祈る足つけ神事「みたらし祭」が行われて賑わう場所。ふだんは本殿に比べると静かで、水辺の心地よさを満喫できるので個人的に好きなスポットです。

縁結びの相生社と源氏物語

相生社は小さなお社ですが、縁結びにご利益があるとされる人気スポットで、本殿に向かう参道沿いにあります。お社の左手にあるご神木は「連理の賢木(れんりのさかき)」と呼ばれ、縁結びの力で2本の木が1本になったのだとか。

相生社の社務所では、「えんむすびおみくじ」を引くことができます。このおみくじには、源氏物語の巻名と和歌が書かれています。源氏物語には葵祭が登場するため、下鴨神社にゆかりがあるのです。おみくじの見た目も十二単など、平安時代の衣装を元にデザインされているので素敵ですよ。

糺の森にはラグビー神社などの見どころも

下鴨神社の境内は広大なので、いろいろなまわり方を楽しめます。私は本殿をお参りしたあと、参道の西側を歩いてふたたび糺の森を満喫することが多いです。ここでは夏の古本祭りをはじめ、さまざまなマルシェも開催されています。

近年、糺の森にもさまざまな摂社・末社が建てられました。なかでも有名なのがラグビー神社で知られる「雑太社(さわたしゃ)」。

関西ラグビー発祥の地だそうで、ラグビーボールの形をした絵馬があったり、社務所でもラグビーにちなんだお守りなどいただけたりするようです。ラグビー好きにはたまらない場所ですね。

糺の森の南側には、河合神社があります。

こちらは独立した神社といってもいいくらい見どころが豊富なので、また改めてご紹介したいと思います。

参道の入り口まで戻ると、「唐崎社 紅葉橋遥拝所」と書かれた看板あります。

井上社に祀られている瀬織津姫は、かつてこの場所に存在した「唐橋社」にも祀られていました。唐橋社は、斎王(伊勢神宮に仕えた皇女)がお祓いを受けた場所だったそうです。看板にお祓いの様子が描かれていますね。お社は応仁の乱で焼失したそうで、目の前にあるのは境内から流れる小川のみですが、心地よい空間です。

水のなかに、きれいな鯉が二匹泳いでいました。

下鴨神社の参拝は朝がおすすめ

下鴨神社の見どころをご紹介しました。盛りだくさんになりましたが、これでもまだまだご紹介しきれないほど見どころが豊富です。

いつ訪れても気持ちのいい下鴨神社と糺の森ですが、とくに人の少ない朝はおすすめ。社務所や休憩所は開いていないものの、清々しい森と神社の空気を堪能できますよ。御手洗祭などの行事も素晴らしいので、また別の機会にご紹介したいと思います。

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この記事を書いた人
まる きょうこ

当サイトの運営者。
20代の頃より京都を旅し続け、2016年に子連れで関東圏から京都市左京区に移住。京都の本屋、カフェ、美術館、レトロ建築めぐりが好き。

仕事はWebライターとオンライン書店店主。京都愛を生かし、地域メディアで多数執筆しています。

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