【京まちあるき】では、京都で頑張る素敵なお店や経営者さまをご紹介しています。
今回は、経営者さまへのインタビュー第2弾として、伏見区で不動産業を営んでいる市村太さんにお話を伺いました。
【株式会社ライフワン代表】市村太さんについて

市村太さんは、不動産売買専門の【株式会社ライフワン】を経営されている方です。
近鉄伏見駅を最寄りとし、売買仲介・買取・リノベーション・相続相談などに対応されています。
26歳で不動産業界に入って以来、長くこのお仕事を続けているという市村さん。現在は社員さん1名、パートさん1名も雇って会社を経営され、今後の事業拡大に向けて営業スタッフも募集中だそうです。
会社員時代から独立まで
まずは、市村さんが事業を立ち上げるまでの道のりについて伺いました。
トラックドライバーから不動産業界へ

元々はトラックドライバーとして働いていた市村さん。しかし、体力面や安全面から長く続けるのは難しいと感じ、26歳のときに不動産会社へ転職しました。
不動産業界を選んだ理由は、中途採用が多かったこと、そして「スーツを着る仕事に就きたかったから」だそうです。
トラックドライバー時代には制服を着ていたため、スーツ姿で働くことに憧れていたのだとか。
実際にスーツを着て仕事をするようになった感想を市村さんに伺ったところ、「気持ちが引き締まる」とのこと。最近ではオフィスカジュアルが流行っていますが、あえて着崩さず、きっちりとスーツを着て仕事をする毎日を楽しまれているそうです。
「不動産売買って何?」からのスタート

畑の異なる業界からの転職は、「右も左もどころか専門用語一つ分からない状態でのスタート」だったそう。
不動産業といえば賃貸しか知らなかったという市村さんですが、転職初日に売買の仕事を受け持つことになったのだとか。そのため最初は、一つひとつの仕事を覚えることにかなり苦労したそうです。
会社員として経験を積み独立へ

不動産業界は、一通り経験を積んだら独立する人が多いそう。市村さんも、会社でさまざまな仕事を任せてもらい経験を積むなかで、「自分でもできる」という手ごたえを得ていきました。
独立するにあたっては資格の取得が必要なため、在職中から資格試験にチャレンジ。
「結局3回目で受かったんですけど。3回目を受ける前に、来年必ず取って辞めますと、1年前からそういう話をして。 それで何とか受かって独立させていただいた」と、当時の苦労を語ってくれました。
仕事をしながらの試験勉強は大変なことでしたが、これがなければ独立できないという気持ちで乗り越えたのだそうです。
不動産事業が軌道に乗るまでの道のり
ここからは、独立後の市村さんがどのように事業を軌道に乗せて行ったのかについて伺います。
長く営業を続けた伏見区で会社を設立

市村さんが7年半に渡り会社員として、営業活動を続けてきたのが伏見区です。独立してからも自身が精通しているエリアで仕事をしたいと考えた市村さんは、会社の代表に許可を得て、一駅しか違わない場所で開業しました。
「よくぞ許可してくださった」と、市村さんは当時を振り返って言います。
同じエリアで起業したとはいえ、創業当初はまったく会社が認知されていませんでした。誰からも問い合わせが来ないなか、フランチャイズへの加盟も勧められましたが、市村さんは自分の力で挑戦することを決めたそうです。
独立した直後にコロナ禍へ

ところが独立してまもなく、世の中では新型コロナウイルス感染症が流行り始めます。
夏に店舗をオープンした途端、その冬からコロナの第一波。市村さんにとっては、「創業したばかりで暇なのか、コロナだから暇なのかよくわからない状況」だったそう。
「当時はその日絶対やらなあかんことっていうのは本当に限られてて、 出社して30分で全部終わってしまうとか、そういう状況だったんです」と市村さんは振り返ります。
愚直にやり続けた3年間

「仕事がないのであれば自分で作りに行くしかない」と、毎日やることを探し、たった一人でとにかく愚直にやり続けた市村さん。広告の配布や看板の設置、 店舗近隣の清掃などを地道に継続しました。
一人でできることの範囲に限界を感じ、2年目からはパートさんの手も借りるように。ようやく「あそこの会社さんやね」と地域の方から認知してもらえるようになったのは、3年目のことだそう。
そのような地道な努力を、市村さんは「当然のことと思ってやっていた」と言います。
資格試験に取り組んだときも、軌道に乗るまでの苦しい時期も、諦めずやるべきことに取り組み続けたところに、市村さんの強さがあるような気がしました。
地域に根差した市村さんの不動産事業
伏見区という地域に根ざした市村さんの【株式会社ライフワン】。事業の特徴や魅力についても伺いました。
伏見区でのお客様との関わり

市村さんがとくに力を入れているのが、会社の所在地でもある「深草エリア」。伏見区のなかでも範囲の広い深草は、伏見稲荷大社があることでも知られています。お客様の9割以上は一般の方で、居住用の不動産がメインだそう。
具体的には、「相続で不動産を取得された方からのご相談や、 ご売却を検討されている方からのご相談が多い」とのこと。また、「売買仲介もやっているので、 不動産を売りたい方や買いたい方のお手伝いをしている」そうです。
売却の相談は比較的年齢層が高く、購入の相談は30代が多い傾向にあるのだとか。京都という場所柄、近年は海外の方も多く、賃貸では日本で働きたい方、売買では日本の不動産に投資するアジア圏の投資家が多いと語ってくれました。
お客様からの「ありがとう」が何よりの喜び

市村さんが仕事をしていて最も嬉しい瞬間は、お客様から「ありがとう」という言葉をもらうときだと言います。
トラックドライバーをしていた頃から営業が好きだったという市村さん。法人や企業を相手に仕事をするなかで、セールスを通して仕事を任せてもらえたときの高揚感が忘れられず、営業という仕事を続けていきたい思いがありました。
そして個人のお客様が相手になった今、そのやりがいや役に立てたという喜びをさらに大きく感じられるようになったそうです。
「どんなに難しい案件でも、最後にありがとうの言葉をいただけたら、今までやってきたすべてが報われるような気になる」と、お客様に役立った実感が何よりの喜びであることを、笑顔で語ってくれました。
不動産業を通して磨かれた人間力

また、会社員時代に「人間力を磨きなさい」と教わったことも、市村さんの支えになっているそう。市村さんが教わった「人間力」とは具体的にどのようなものか伺いました。
「高額で競合他社も多い不動産商品は、何を買うかだけでなく誰から買うかが大切」と市村さん。
会社の代表から、お客様への対応・服装・言葉遣い・所作などの指導を受け、お客様に選ばれる人間であることを学んだのだそうです。
“お客様にとって本当にいい買い物になるかどうかは、担当の人にかかっている”と、今でもお客様が気づかないことに気づける心配りや、清潔感のある服装をすることなど、人としてのあり方を常に意識しているそう。

お話を伺い、市村さんがスーツの着方を大切にされている理由がわかったような気がしました。
また、市村さんは“お客様としっかり向き合い、誠実な対応をすること”も心がけているそうです。
業者主体の提案をするような不動産会社もまだまだ多いのだとか。しかし市村さんは、まずお客様の話をしっかり聞くようにしているとのこと。お客様の思いが先にあり、 その思いを叶えるための提案をすることを大切にしているそうです。
市村さんが目指す高齢者に優しい住宅環境

市村さんがこれから目指したいことについても伺うと、不動産業を「深堀り」したいとのこと。現在メインとなっている居住用不動産だけでなく、事業用不動産や収益不動産を扱うなど、仕事を深めていきたいのだそう。
また不動産業を営んでいると必ず行き着くのが、家の処分や相続した不動産についてなど、高齢者における住まいの問題です。
高齢になってから自宅を手放して賃貸に移り住む人も多いなか、年齢だけで申し込みを受け付けてもらえなかったり、 審査で落とされてしまったり。年齢とともに高くなる賃貸住宅のハードルは、「空き家問題に並ぶ社会問題だと認識している」と市村さんは語ります。

市村さんの会社の経営理念には、 「不動産業を通じ地域社会の発展に貢献する」という文言が入っています。 賃貸をメインに据えているわけではない市村さんの会社ですが、売却後に安心して住める環境を地域に作っていきたいのだそう。
「不動産業は地域貢献に直結させることができる仕事だと思っているので。まずは地域の高齢の方が安心してお住まいいただけるような場を提供したい、 それを実現させていきたいなと思っています」
そしてそれは高齢者だけではなく、 一般的に社会的弱者といわれているような方々にとっても、安心して住める場を広めていきたいと語ってくれました。
市村さんに聞く京都の魅力

市村さんご本人は高知県出身で、大学進学を機に京都市北区へ引っ越したそうです。その後、一旦は大阪で就職したものの、26歳で不動産会社へ転職する際に再び京都へ戻ってこられたとのこと。
現在は結婚して城陽市に住みながら、伏見区の会社へ通う市村さんに、伏見をはじめとした京都の魅力について伺いました。
歴史深く桜がきれいな伏見の町
日本史がお好きという市村さんにとって、豊臣秀吉や徳川家康にゆかりのある史跡が点在し、町名にも武家屋敷の名残がある伏見の町は、とても魅力的だそうです。
市村さんがとくにおすすめするのは、桜の季節。

酒蔵が建ち並ぶことで有名な濠川沿いの桜のほか、七瀬川沿いの桜も見事だそう。主要な観光スポットから離れた七瀬川では、桜のアーチの下を静かにゆっくり散策できるそうです。
また、市村さんの会社からも近い「京料理 清和荘」は、数寄屋造りの建築が美しい料亭。

夏には敷地内の日本庭園で、鯉が泳ぐ姿を眺めながら流しそうめんを楽しめるそうで、市村さん一押しのお店です。
市村さんが魅力を感じる京都のエリア

伏見区であえて一か所選ぶなら?と市村さんに伺ったところ、「桃山エリア」とのこと。伏見の町のなかでも山手にあり、閑静な暮らしができる場所なのだそうです。
また伏見区以外であれば、区画の整った住宅街で雰囲気のあるスポットが多い上賀茂エリアに魅力を感じているそう。

同じ京都市内でも、南にある伏見と北の上賀茂では気候が異なり、冬には上賀茂方面だけ雪景色を見れることも。
京都らしい風情を堪能できる上賀茂に憧れつつ、冬が苦手な市村さんは、やはり伏見区がお好きだそうです。
京都で暮らしてみたい方へのメッセージ

最後に、京都への移住を検討している方に向けてメッセージをいただきました。
観光都市として多くの人が訪れる京都は、住みづらい印象があるかもしれません。しかし、「暮らしやすいエリアもたくさんある」と市村さんは言います。
とくに、伏見区は京都駅や大阪方面にもアクセスがよい場所です。
また、かつて伏見は伏に水と表記したくらい、地下水脈に恵まれた地域。

伏見の名水は日本酒だけでなく食品にも活用され、美味しいこんにゃくの老舗などもあると教えてくれました。
暮らしやすく、資源が豊かで、見るべき場所も多い伏見区。ぜひ実際に来てその魅力に触れて欲しいとのことです。
伏見区の不動産についての相談は株式会社ライフワンへ

今回は、京都で頑張る素敵な経営者さまへのインタビュー第2弾として、不動産事業を営む市村太さんにお話を伺いました。
お客様と向き合うことを大切にされている市村さんは、インタビューでも終始まっすぐ誠実にお話をしてくださったのが印象的でした。また、常に笑顔を絶やさず気さくな市村さんには、お客様も安心して相談できるに違いありません。
伏見区周辺の不動産に関することは、ぜひ市村さんが経営される株式会社ライフワンにご相談ください。
伏見区の不動産売買専門【株式会社ライフワン】公式サイトはこちら
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